名曲解説:ドビュッシーの《パスピエ》

ニャンチーニ教授

このページではドビュッシーの『パスピエ』を解説していくぞ

『パスピエ』について学ぼう!

『パスピエ』はドビュッシーが28歳ごろに作曲したベルガマスク組曲の第4曲です。ベルガマスク組曲は第1曲『前奏曲』、第2曲『メヌエット』、第3曲『月の光』、第4曲『パスピエ』の4曲からなるピアノ組曲。『パスピエ』はこの4曲のベルガマスク組曲の中で、『月の光』に次ぐ人気を誇ります。

この曲、ちょっとドラクエのBGMっぽいですよね

クラーニャ

ニャンチーニ教授

まぁそう聞こえんこともないな

パスピエは17世紀から18世紀にフランスのブルターニュ地方に生まれ、17世紀にパリで大流行した古典的な舞曲です。「通行する足」という意味を持ち、軽やかなステップが特徴的であることからこの名が付けられました。

しかし本作はパスピエの雰囲気を持ちながらもリズムは4分の4拍子と、パスピエとは違う特徴を持っています。

パスピエはフランスの古い舞曲の名前なんですね。でもなんでパスピエの特徴を半分しかもっていないんだろう?

クラーニャ

『パスピエ』という名で知られている本作ですが、実は発表される直前まで違う題名が付けられていました。その名前は『パバーヌ』。16世紀ごろのヨーロッパで大流行した古い舞曲の名です。

パバーヌは16世紀ごろのヨーロッパ、特にスペインやイタリアで流行しました。起源や名前の由来はわかっていませんが、王侯貴族が舞踏室へ入場する際の曲として用いられてきました。

パバーヌの特徴はゆったりとした4分の4拍子のリズム。ドビュッシーのパスピエが4分の4拍子なのはパバーヌとして作曲された名残です。

ドビュッシーがタイトルを変えて発表した理由。それはライバルの存在が大きいといわれています。

ドビュッシーがベルガマスク組曲を発表するに先駆けて、ドビュッシーと同じくフランスを代表する作曲家たちが楽曲を発表しました。それがガブリエル・フォーレの『パバーヌ 作品50』と、モーリス・ラヴェルの『亡き王女のためのパバーヌ』です。この2つの作品は、両方とも作曲者の代表作の一つとされる名曲です。

ドビュッシーは先に発表された二つのパバーヌと比較されるのを嫌がり、『パバーヌ』の名を『パスピエ』に変えたといわれています。

へぇー、強力なライバルがいたせいで題名を変えることになったんですね

クラーニャ

ニャンチーニ教授

まぁこうであろうと言われているだけで、真相はドビュッシー本人しかわからんがな